北野戦観戦報告

男バレ顧問 尾﨑 祐介

船井 慎互(高33期)

長野 怜香(高71期)

 

1月10日に北野戦が天王寺高校で開催されました。

男女とも優勝という結果になりました。

 

男子

天王寺 2-0 北野(25-17/25-21)

女子

天王寺 2-0 北野(25-8/25-6)

 船井さんからコメントをいただきました。

 

久しぶりに現役の試合を観戦した。直前に、北野高校で新型コロナのクラスターが発生した様だが、何とか無事に開催出来て良かったと思う。

今年の男子チームは攻撃力、守備力ともレベルの高いプレーヤーが集まったと言う感じである。先の公立校大会でベスト4に入ったとのことで楽しみにして観戦した。

天王寺は多彩な攻撃パターンでレフト平行、センター、ライト平行、A、時間差、バックアタックなどを使っていた。

中山キャプテンは急造セッターとは思えないほどトスが安定していたと思う。アタッカーも右打ちの檜脇君、1年生の川原君、サウスポーの全君、同じくサウスポーの1年生の北谷君の両サイドからのオープン、セミが中心になる。センター河徳君のAクイックについてはまだ合わないことも多かったが、縦のAなども果敢に取り入れていてとにかく単調な攻撃にならないように心がけていたと思う。バック平行を精度よくコントロール出来ていることが、サウスポーの多いこのチームの攻撃を機能させている大きな要因だと思うが、そうした意味で、中山君の貢献度は高いと思う。

全君はミスが少なく、強・弱を巧みに使い分ける老獪なプレーヤーだと思った。北谷くんについては、北野のブロックに捕まることも多かったが、回りのプレーヤーがしっかりとフォローしていたので、あまり小細工せずに思い切って打っていると言う感じだった。コースが多少甘くてもブロックの間や上から打ち抜いて決めていた。

 また、なかなか決まらなかったものの、時折、バックアタックも繰り出し、非常に伸び伸びとプレーしているところが良かった。インナー打ちも練習中とのことで、決まり出せば手に負えないかもしれない。

 サーブでは、中山君、全君、河徳君が良く決まっていた。

つなぎもよくできている。レフトでブロックされてもバックアタック、ライトにつぎつぎと振り直すなど幅広い攻撃が出来ていた。

レギュラーとしては、センターの川徳君とリベロの1年生の吉川君が高校からバレーを始めているが、2人の今後の成長も楽しみだ。

 北野はサーブ、レシーブとも素晴らしく、またブロックも天王寺の攻撃に付いてきていたので簡単には勝たせてくれなかった。

 

女子については天王寺、北野共にレフト、センター、ライトからのオープンおよびセミという攻撃パターン。速攻はなかった。

 天王寺の攻守の中心はやはり吉本キャプテンだった。オールラウンドプレーヤーで精神面でもチームを牽引してくれた。

全身を反り返えらせて振り下ろす力強い打ち方なので打てるつぼが広い。打ちきれないラストボールに対しても、しっかりとアタックで返球して相手にプレッシャーを与えていた。

サーブは無回転でネットすれすれに押しこむようなサーブ。相手にとっては非常に対応しづらく連続でサービスポイントをとっていた。

藤本さんについては、初めてプレーを見たが、レフトから打点の高いアタックを決めていた。身長を生かしてブロックもうまい。レシーブも良い。

奥田さんはアタックのタイミングの取り方がうまくライトからしっかりと打ち込んでいた。ストレート、クロスと打ち分けられればもっと得点力がアップするはず。

さらに鈴木さんのセンターからの攻撃がある。ローテーションの表と裏で本当に攻撃に切れ目がないチームだと思う。鈴木さんはサーブも良い。

セッターの1年生の草野さんについては、以前練習試合を見た時にアンダーを使いすぎるということを指摘したが、この試合ではしっかりと修正できており意識してオーバーで上げていたように感じた。課題としてはオープントスのコントロールとバックトス。トスを手だけで突き出す様に上げているので、もう少し手の中でしっかりとボールを受け止めて、下半身を使って柔らかいトスを上げれば良くなると思う。平行気味のトスが多かったが、ネットに近すぎてアタッカーが打ちきれないシーンも何度かあった。

ただし、打ち損じが多いのはアタッカーの側にも問題がある。ラリーが続くと2段トスや助走が取れずにその場打ちになるケースも多くなるので、普段からアタックレシーブからトスを繋いで攻撃する練習や難しい方向からのトスを打つ練習をしてほしい。

草野さんのサーブは今日も安定していた。ブロック越しに落とされた低いボールにもしっかりと反応して好レシーブも見せてくれた。

1年生の河原さんは、今日も安定したプレーを見せてくれた。

アタックフォームは弓を引く様に肘を折りたたんでバックスイングをとるタイプでボールにしっかりとドライブ回転が掛った良いスパイクを打っていた。

皆サーブが良く、サービスエースも多く、サーブレを乱してチャンスボールをもらうシーンが多かった。

北野もネットすれすれに打ってくる好サーブがあった。また、ラストボールをレシーブで鋭く返球してきた。

今回は久々に天王寺アベック優勝となりました。

男女とも天王寺の攻撃力が勝ったと言う感じであるが、これからもお互いに切磋琢してさらなる高みを目指してほしい。

 

尾崎先生、砂川先生お疲れ様でした。

北野の選手、顧問の先生、コーチの皆様、コロナ禍の中、伝統の北野戦が開催できましたことを心よりお礼申し上げます。