北野戦が開催されました

船井 慎互(高33期)

10/27恒例の北野高校定期戦が天王寺高校で行われました。

今年は、男子は天王寺高校が優勝、女子は北野高校が優勝しました。

<北野戦結果>

〇男子 天王寺 2―1 北野(28-30/25-22/25-19

〇女子 天王寺 0―2 北野(※スコア記録忘れ。天王寺は2セットとも10点台)

開会式では桃陰会 尾崎会長(26期)から挨拶がありました。                       

「ノーベル化学賞を受賞された吉野さんが北野高校出身ということです。北野高校の現役生がTVインタビューで、後に続いてノーベル賞を取りますというコメントがありました。当時、私も読みましたが‘ローソクの科学’という本が研究者としての取り組みのきっかけとなったとのことです。

皆さんも前途で苦しむことがあるかもしれないが、バレーボールで培ったことを糧にして頑張ってほしい。勉強だけではなく、バレーボールを選んでくれたことに感謝したい。」

まずは、女子の試合から始まった。

北野のキャプテンのエースがセンターから良く打ってきた。先日、市岡との練習試合を見た時よりは、天王寺は緊張している様に感じた。アタックがなかなか決定打が出ず、相手に拾われて攻め込まれていたように思う。

北野も天王寺も共にセンターエースでしかもキャプテン。松井キャプテンはよくブロックにはついていたが、相手センターがしっかりとブロックをかわして打ち込んできた。

北野のエースはライトからも打ち込んできた。少しかぶり気味ではあるが、しっかりとボールを抑え込んで打ってきた。天王寺のレフトからの攻撃をブロックして、アタックレシーブで上がったボールを間髪入れずに2本目で打ち込むなど、身体能力の高さも感じさせた。

サーブではキャプテンの松井さん、1年生の溝渕さん、金さんらがしっかりと打ち込んでくれていたと思う。サーブが試合の流れをつかむために重要だと思う。

センターの入江さんはアタックのボールをとらえる位置ももっと前にするべき。

真上から若干後ろでとらえてしまうので打ってもボールがアウトになりやすい。  

また、ヒットした瞬間もっと手首のスナップもきかせてボールを上から抑え込む必要がある。        

ブロックも、手を一旦上に突き出してから前にはたきに行こうとしているので、遅れるのと吸い込みやすくなる。最初からネットとの隙間を開けない様にして前に出していくようにしたらもっと決まるはず。ただし、高さがありしっかりと入っているので、アタックでもブロックでもコツを掴めば良くなると思うので今後楽しみな選手だ。                    

セッターの舞田さんは、パスが乱れてネットに近づいてもジャンプトスで上げられるのが良い。時折、フェイントも見せるので、相手も警戒してブロックを飛ばざるを得ない。

ブロックもしっかりと手を出しておりストレート側を抑えることができていた。非常に攻撃的なセッターだと思う。両校ともお見合いなどミスが目立ったが、サーブ、アタック、レシーブいずれも北野の方が良かったと思うが、実力差はそれほどなかったのではないか。

天王寺は、今後 試合を通じて勝ち癖をつけていけばよくなっていくと思う。

男子については、試合前の練習を見た感じでは北野の方がオープンからのスパイクにパワーを感じたが、実際に試合となるとトスが乱れた場合なかなか打ち切れていなかった。

速攻、ブロックでは、天王寺の方が上回っていた。天王寺は速攻が合わないことによるミスが多かったが、逆に言えばそれだけチャレンジしていたということ。                    

米島君、藤本君とも多少トスが乱れてもセッターの前田君が果敢に縦A,Bを上げに行っておりしっかりと攻撃的なボールを返していた。                                

米島君については、相手としては打たれるとわかっていても抑えられていないという感じだった。相手チームにいたら本当に手ごわい存在だと思う。

サウスポーの坂部君も後半徐々にタイミングが合ってきてライトセミやCクイックも決めてくれた。

北野もセッターに良いパスが入った時はAクイックを使ってきたが、基本的には両サイドからのオープン主体の攻撃だった。

エースの坂上君は、前半はなかなかタイミングが合っていないようで体をひねらせてストレート打ちが目立ち、アウトになることも多かったが、後半はしっかりとタイミングも掴んできたようでクロスにも強打を打ち込んで決めてくれた。まだ、上半身だけで打っている感じで、ひざが折れており下半身の力が加わっていない。腹筋を使って体がV字になるようになってくればもっとパワーが出てくるはず。

1本、バックアタックも打ち込んだ。練習ではクイックも打っていた。いろいろなボールを打つことにより打てるつぼが増える様になるので良いことだと思う。打ち切れないボールを返球して相手のセッターに取らせるという頭脳的なプレーも見せてくれた。しっかりとアタックレシーブにも参加しているところがよい。アタックレシーブで弾かれたボールをスライディングで飛び込んで取りに行くシーンがあったが、こうした守備での好プレーが攻撃にもプラスになっていくと思う。小さくまとまることなくチャレンジしてほしい。

セッターの前田君は1セット目はサーブがアウトになることが多かったが、それでも入れるような安全サーブはなかった。2セット目以降はしっかりとタイミングが合ってきてネットギリギリにしかも連続ポイントを決めてくれた。トス回し同様、強気に攻める気持ちが良いと思う。いつもサーブの良い藤本君は、少し狙いすぎてネットにかかることが多くサーブがなかなか決まらなかったが、センターとしての動きは安定していたと思う。

リベロの一ノ瀬君については、今日も堅実はレシーブを見せてくれた。1本ドリブルを取られたが、普段から強打でもオーバーでとることを意識してほしい。

ルール上、リベロがアタックラインより後ろのエリアからオーバーでアタッカーにトスをあげることは問題ないはずだが、苦手なのかアンダーで処理することが多すぎる。アンダーでは良いトスが上がらないことが多いのでもっとオーバーハンドトスを練習してほしい。

ライトの坂部君にも、もっと積極的にトスを上げてやってほしかった。中々攻撃チャンスがなかったのでタイミングが合わせ切れていない感じがしてもったいない。打ち込みながら調子が上がっていくと思う。

 天王寺・北野共、レシーブはよく繋いでいたと思う。天王寺はラリーからも果敢に速攻を狙っていたところが良かった。1セット目は落としたものの逆転で勝利したことが自信につながったのではないか。

OB戦、ここ最近は、天王寺の方が学生を中心に若手OBが多く参加していたこともあり、天王寺優勢の状況が続いていたが、今回は北野に強力なメンバーが加わっていた。吉野元コーチ(68期)と同期の左のエースで、両サイドから強烈なスパイクを打ち込んできた。

アタックサーブも現役当時からさらに磨きがかかった感じでノータッチエースを何本も決められた。現役当時は天王寺が勝っているのだが、今回リベンジさえたという感じだった。天王寺OBでは、堤内前コーチの代(70期)の前川君が現役当時を彷彿とさせる両サイドから切れのあるスパイク,また、堀村君がセンターから高さのあるはたき込むようなクイックを見せてくれた。桃陰会役員の廣瀬君(54期)もサーブにアタックに元気なところを見せてくれた。廣瀬君の弟(57期)も久々に参加してくれた。

OGでは、山中先生が北野オールドOBを相手に切れのあるスパイクを叩き込んでいました。

閉会式では、北野高校 六稜クラブの水野会長よりご挨拶を頂きました。

「北野戦の開催がこの時期にずれ込んでいるため3年生が参加できない。新チームのプレーはまだまだ完成度が低く、やはり3年生のプレーが見られなかったのが残念です。」ノーベル化学賞の吉野さんとは同期とのことで、受賞の喜びも語られていました。

懇親会は、今年も1,2年のみとなりましたが、抽選会では山崎さん(13期 桃陰会顧問)から頂きました商品券の争奪戦が行われました。

じゃんけんに負けることを祈る大合唱の中、松井キャプテンを含む5名が酒田副幹事長とのじゃんけんに打ち勝ちしっかりとゲットしてくれました。

 桃陰会 副会長の津村さん(27期)からコメントを頂きました。

「久しぶりに北野戦を観戦しました。試合を観ながら現役時代を懐かしく思い出すとともに、サーブの打ち方やセンターからの攻撃を中心とした試合の組み立て等当時とは全く異なることに、改めて時代の違いを痛感しました。1・2年生の新しいチームということで、男女ともまだまだ粗削りな印象は否めませんが、気持ちを一つにして(ONE TEAM)プレーの精度を高め、素晴らしいチームに仕上がることを期待しています。」

男女とも部別、頑張ってください!

 山中先生、尾崎先生 皆様お疲れ様でした。