男子近畿予選観戦報告

船井 慎互(高33期)

6/2 男子の近畿大会予選観戦のため藤井寺工科高校に行ってきました。大声援の中、見事2日目に駒を進めました。

6/9(2日目)は惜敗でした。今年も最後まで楽しませてくれました

6/2 初日結果)

 2回戦 天王寺 20 藤井寺工科(25-22/25-23)

3回戦 天王寺 21 豊島(25-19/23-25/25-22)

6/9 2日目結果)

4回戦 天王寺02和泉(23-2524-26)

   初戦の藤井寺工科戦、藤井寺工科はレフト、ライトからのオーソドックスな攻撃。Aはおとりのみで使ってこなかった。天王寺は、今日も荒川君、田中君が絶好調で、藤井寺のブロックを果敢にぶち抜いていった。

福井君が序盤でライトからのアタックとサーブを決めてくれて、良いスタートが切れた。怪我のため長らく戦列を離れていた松久君も現役最後の公式戦で元気なところを見せてくれてお待たせのAクイックを数本決めてくれた。1セット目終盤の突き放したい場面では出耒君のAも決まった。

  大技が中心の藤井寺工科の攻撃に対して、2セット目後半には、奥村君がジャンプトスを上げると見せかけて冷静にフェイントを決めて小技も絡めてみせた。最後はレフトから頼れるエースの荒川君が決めて取った。

  2戦目の豊島高校は、藤井寺工科とは対照的に、時折レフト、ライトからも打ってきたが、センターからのA、セミが中心のチーム。長身から打たれるアタックはわかっていてもなかなか止めることができなかった。センターからは一人時間差(A→セミ)も何本か決められた。天王寺のセンターブロックが相手センターより低いということもあり、1枚ブロックで封じることが難しかった。

荒川君、田中君もレフトからクロス側に打ってセンターの高いブロックに捕まるケースもあった。豊島戦はフルセットにまでもつれ込み、最後はセンターの豊島対オープンレフトの天王寺という構図になったが、天王寺の誇る両エースのパワーとテクニックで押し切ってくれた。

   荒川君、田中君は攻撃だけでなく守備もうまいオールラウンドプレーヤー。特に、荒川君は、1年生で入部してすぐ春の部別から出ているのだからすごい。その時のセッターでキャプテンだったのが、現在の堤内コーチ。田中君は怪我のため戦列を離れていたこともあったが、荒川君については、いつもほぼベストコンディションで臨んでくれたことがチームにとっては大きかったと思う。

だが、何といっても強気のセッターでありキャプテン(司令塔)の奥村君の存在が大きい。

   彼は、今日は、足の筋肉に張りがあるとのことで、得意のジャンプサーブを封印しましたが、試合の合間にはマッサージのお仕事をされているお母様が、懸命に筋肉の手入れをされていました。奥村君のお母様は先の部別でも同行されて、他の選手の筋肉マッサージもされていました。おかげで選手にとっては良いコンディションで試合に臨めたのではなかったかと思います。本当に有難いことです。また、新キャプテンの2年生米島君は温存したが、練習ではものすごいAを叩き込んでいたので彼のプレーも見てみたかった。新キャプテンとしての風格も出てきた。

どの試合もタフな試合ばかりだったが、今日は駆けつけた大応援団がとにかくすごかった。選手たちはまるでホームで戦っているようにリラックスしてやれたはずだ。

豊島戦の前の公式練習でも、選手がスパイクをドカドカとコートに叩きつけるたびに「オー」という歓声が静かな会場に響きわたり、選手たちが乗っていけた。

別会場(高石高校)での女子の試合が終わった後で、校長先生も駆けつけて下さいました。

 

保護者の皆様含め、応援に駆けつけて下さいました皆様、尾崎先生、堤内コーチ、鑛納コーチお疲れ様でした。

  2日目については堤内コーチにコメントをお願いしました。

 

 今年のチームの集大成として臨んだ近畿大会予選、現役のみんなは1年間このチームで練習してきたことを大いに発揮し、戦った3試合全てで、素晴らしい試合を繰り広げてくれました。惜しくも近畿大会出場まであと一歩のところで破れてしまい、悔しい気持ちもあると思いますが、3年生には天高バレー部でやってきたことを誇りに思って引退してほしいです。

 初日の2試合の戦いでは、なかなかウイングスパイカーのクリーンスパイクで得点を取ることができず、ミドル、ウイングともに難しい状態からのスパイクが目立ちました。それでもスパイカー陣は相手のブロックの隙を逃さずコースをついたスパイクやフェイントなども交えて得点を重ねてくれました。

 レセプションも1日を通して安定していて、しっかり本番に調子を合わせることができていたなと振り返ります。そして今年のチームの持ち味でもある「繋ぐ」意識の高さも随所に現れ、相手の得点になりそうな所を何度も防いでくれました。

 豊島高校と当たった3回戦では、2セット目を取り返され、フルセットの戦いになりました。セット間、修正ポイントなども話しましたが、なんとしても3セット目の序盤でリードしておくことを伝えました。そして3セット目、今年のチームのセット序盤の強さはこの場面でも発揮することができ、リードしたままコートチェンジを迎えることができました。このままの流れでいけば大丈夫だと思っていましたが、引退をかけたこの大会はそう簡単には勝てません。終盤に差し掛かろうというところで逆転を許してしまいます。最後の勝負はエースに託すという戦い方をこのチームで1年間やってきた全員が意識したはずです。特別なことはしなくていい、いつも通りの攻撃でと思っていた僕は、祈る思いでスパイカー陣の攻撃を見守っていました。チーム全員の期待を背負った3年生のプレーはレセプション、トス、スパイク、どれをとっても最高のパフォーマンスで、19-21から25-22への逆転劇で初日突破を決めてくれました。

   近畿大会出場をかけた2週目の4回戦、相手は公立の高校でも屈指の強さを誇る和泉高校でした。お互いが1年間練習してきたことをいかに発揮できるかという戦いになり、両チームの良いところが存分に発揮された好ゲームになりました。

 まずは1セット目、この日も序盤からエンジン全開で戦うことを意識しました。こちらのサイド攻撃が決まる中、相手は予想以上にBクイックを多用してきて、なかなかブロックにつくことができません。なんとか序盤のリードは取っていましたが、相手の攻撃を守備面で攻略することができず、中盤で逆転されてしまいます。一進一退の攻防のまま終盤まで差し掛かり、セットを取れるチャンスもありましたが、少し及ばす、取りこぼしてしまいます。

 2セット目は相手のクイックの決定本数を減らすことができた上、こちらのスパイクも次々と決まり、流れを掴んだままリードしていました。しかし、またもや中盤に追いつかれ、最後は勝負どころでこちらのミスが出てしまい、2セット目も取られ、惜しくも近畿大会出場を果たすことはできず72期が引退することになりました。

 戦った3試合のプレーを振り返ると、現役の選手ひとりひとりが本当に成長したなと感じました。引退した3年生は、僕が3年生の時の1年生であったこともあり、彼らのプレーを最初から最後まで見ていたことになりますが、技術的にできることが増えたことはもちろん、頭を使った戦い方やコートの中での声掛け、勝負どころのメンタルの強さなど、精神的な部分の成長もありました。現役のみんなも自分たちの成長を大いに感じたことと思います。

 

 最後に、尾崎先生、向井先生、山中先生、そして船井さんをはじめとするOBの皆さん、保護者の皆さん、1年間お世話になり、ありがとうございました。僕は自分が現役としてプレーしていた時から、コーチとして戻ってきて後輩と一緒に戦いたいと思っていました。実際にコーチになって、現役の後輩と練習、練習試合に励み、公式戦ではベンチに入り、一緒になって戦えたことは僕にとって非常に大きな経験になりました。自分がコートに入ってプレーしているときとは違った楽しさや緊張感、喜びがあり、それはコーチという立場に立たせて頂いたからこそ味わうことができたのだと思っています。ありがとうございました。

 現役のみんな、1年間みんなと一緒にバレーができて本当に楽しかったです。一緒に戦った試合の全てで素晴らしいパフォーマンスを発揮し、チームの目標の1つである一部昇格も成し遂げてくれて、自慢の後輩です。練習や練習試合、合宿に指導をしに顔を出した時にはいつも楽しませてもらいました。公式戦で勝ったときに全員で元気いっぱいに一緒に喜びを分かちあえたことも思い出の1つです。1年間、ありがとう。72期のみんな、お疲れ様でした。天高バレー部の一員として、この2年とちょっとの間に経験したことは一生の思い出になると思います。これからはOBとして天高バレー部に関わりを持ち続けてもらえると幸いです。

堤内 大誠