女子の部別を見てきました

船井 慎互(高33期) 

421 女子の部別(3部リーグ)観戦のため狭山高校に行ってきました。 

全勝で見事2部昇格を果たしてくれました。 

(3部リーグ 試合結果) 

天王寺20初芝富田林 (25-1625-14) 

天王寺20富田林     25-1625-20) 

天王寺21教育センター附属 (30-3225-2225-23

 合宿練習で福田キャプテンが足を負傷して今回の部別に参加できないことは聞いていたが、加えてセンターの松井さんもインフルエンザで出場できないということを本日知らされた。 

2人のレギュラーを欠いた状態では3部を維持するのが精一杯ではとあきらめ感もあった。 

レフトの福田キャプテンのポジションには秋岡さん、ライトには岡田さん、センターの松井さんのポジションには石原さんが入った。岡田さん、石原さんは共に高校からバレーボールを始めたのですが、本日、大活躍をしてくれました! 

 初戦の相手 初芝富田林は、レフト、ライトからのオープンとAクイックという攻撃パターンでサーブも良かった。強打はなかったが、レシーブが良くエースの中村さんがセンターから何度となくダイレクトアタックを打っても、ブロックで押さえても悉く拾われた。天王寺も良く繋ぎ、ラリーでトスが乱れて2段トスになってもレフトからアタックを打ち続けた。天王寺としては、ベストメンバーではない状態で手探りの部分もあり、なかなか調子に乗っていけないという感じだったかもしれない。しかし、今日が公式戦デビューの石原さんが背後からの難しい2段トスをセンターから押し込む様に決めると、プレッシャーから解放されたように全身で喜びを表現した。これが今日のポイントだったかもしれない。岡谷さん、秋岡さんもレフトから平行を決め出して天王寺のペースになった。秋岡さんは本来ライトから打っていたが、レフトからでもしっかりと打ってみせた。岡谷さんもパワーアップした姿を見せてくれた。2セット目に入ると、得意のサーブも決まり出し、岡谷さん、秋岡さん、白木さん、石原さんがサービスポイントを上げてくれた。中村さんもレフト、センターからキレのあるスパイクを叩き込んでくれ、いよいよエンジン全開。森田さんもデビュー戦とは思えない落ち着いたプレーを見せてくれた。

 2試合目の富田林戦。富田林は先の試合で教育センター附属を破っていたので、天王寺としてはこの試合に勝てば、昇格が濃厚となる。しかし、富田林はレフト、ライトからのオープン、センターセミ、Aクイックと多彩な攻撃パターンを持っており、守備もすばらしく手強そうであった。むしろ、教育センター附属がセンターエースで天王寺と似たチームだったので、そこを破った富田林相手にどこまでやれるのか、祈るような気持ちで見守った。 

しかし、いざ試合が始まってみると、相手エースのレフトからのスパイクを中村さんがしっかりとブロックで抑え、岡谷さん、白木さんのサーブも炸裂して終始天王寺ペースで試合が進んでいった。 

中村さんは相手エースのアタックコースを見透かすかのように1枚ブロックでもしっかりと止めてくれた。 

岡谷さんのサーブで相手レシーブを崩してチャンスボールをもらうと、中村さんがAで相手ブロックを引き付け、レフトにセミをあげると秋岡さんが1枚になったブロックをかわして決めた。その後、フェイント気味だが相手の不意を打つ中村さんの縦Aも決まった。 

森田さんのサーブで相手のサーブレが乱れて、ネット際にボールが上がれば、すかさず中村さんがダイレクトで打って相手ブロックをはじき飛ばして決めた。 

秋岡さんはレフトに上がった2段トスを、ネットから離れた位置からでもしっかりと打ち切って決めてくれた。フェイントを匠に織り交ぜた攻撃も見事だった。 

 終盤には、森田さんのレフトからのスパイクも決まった。 

試合を追うごとに、どんどんとチームが成長していく様にさえ感じられた。 

 試合前の公式練習で山中先生が2段トスを想定した位置からボールを上げて打たせていた効果が現れていた様にも思う。

 教育センター附属戦、4校の内ここまで2勝しているのは天王寺だけだったので、この試合で1セットでも取れば昇格が決まる。しかし、教育センター附属に苦戦することになった。 

教育センター附属は、天王寺同様センターエースのチームでレフト、ライトからの攻撃パターン。クイックはなかった。 

1セット目は、序盤から相手のレフト、センターからのスパイクに攻め込まれた。相手エースを中村さんが全く止められなかった。上手くブロックをかわすように強打された。天王寺得意のサーブも悉く拾われ、逆に先行されると焦りもあり何度もサービスポイントを許した。それでも森田さんのセンター、秋田さんのレフトスパイク、中村さんの連続サービスポイントなどで21-22まで迫り、秋田さんのサーブでようやく24-24に追いついた。 

その後、岡谷さんのレフト、センターからのスパイクなどもあり何度もジュースを重ねたが、結局30-32で落とした。 

2セット目は、1セット目後半の勢いそのままに序盤は相手のセンターからの攻撃を凌いで天王寺が先行する形になった。終盤には相手の連続サービスポイントで19-19に並ばれたが、ここから岡谷さんのセンター、レフトからのアタック、秋岡さん、中村さんのレフトからのフェイントなどで凌いで取った。 

 3セット目は、最後まで互いに譲らない競った展開となった。すでに昇格は決めていたが、天王寺としては是非とも勝ってすっきりと2部昇格を果たしたかった。教育センター附属としては、天王寺から一矢報いたいといった思いだったかもしれない。 

 24-23と最後まで追いすがる教育センター附属。サーバーは2年生の岡谷さん。ここまで何度も好サーブでチームに貢献してきた。相手レフトを狙ったが、きれいにレシーブされて、相手エースがセンターから強打。中村さんのブロックをかわしてクロス側に抜け酒田さんがレシーブした。ネット際に上がったボールを後衛から回り込んだセッターの白木さんが懸命にアンダーでエース中村さんにトスを上げた。ネット近くの難しいボールだったが、最後は中村さんがなだれ込む様に相手エースのブロックをかわしてストレート側を打ち抜いて勝利を決めた。 

 全員バレーで勝ち取った価値ある2部昇格だったと思う。 

石原さん、森田さんは公式戦初出場で緊張したと思うのだが、レギュラーの穴を埋めるどころか、しっかりと臆することなく自分たちのバレーを落ち着いてやり切った度胸がすごい。チームが危機感をもって、慎重かつ大胆に一丸となって挑んだ結果、メイクミラクルを実現できたのだと思う。まさに合宿練習で彼女たちが掲げた「不撓不屈」の精神でやってのけた。 

本日、残念ながら出場できなかったキャプテンの福田さん、松井さんにも、近畿予選では是非元気な姿を見せてほしいと思います。 

試合後、重責から解放されたのか中村さんが涙をぬぐっていた。懸命に応援されていた彼女のご両親も目を潤ませておられました。

 

2部昇格、本当におめでとうございました! 

 

山中先生、向井先生、尾崎先生、加藤コーチ、高野コーチ、応援に駆けつけていただいた保護者の皆様、OGの皆さま、お疲れ様でした。