船井 慎互(高33期)
11/23 女子の部別観戦のため狭山高校に行ってきました。
全勝で見事、3部に昇格してくれました。
<4部リーグ>
第1試合 天王寺 2―0 鶴見商業(25-11/25-11)
第2試合 天王寺 2―0 大阪国際大和田(25-14/25-9)
第3試合 天王寺 2―0 貝塚南(25-11/25-14)
※堺上、東大阪敬愛は棄権のため4校でのリーグ戦となった。
先日の北野戦では、アタック、サーブを含めた攻撃力とレシーブ力を見せてくれたが決定打に欠け勝利出来なかった。しかし、1年生含めアタッカーの数も多く最近にない攻撃力のあるチームであることは間違いなく、今日はどういった試合を見せてくれるのか楽しみだった。
鶴見商業戦の2セット目からの観戦となった。鶴見商業では長身のエースがバックアタックを打ってきた。ブロックにも高さがあった。
今日もエースの中村さんがしっかりとセンター、レフトから決めきってくれた。
コンパクトなスイングから相手ブロッカーの上からあるいはブロックを避けてストレート、クロスへと強い打球を叩き込み、鶴見商業エースの高いブロックもしっかりとかわすように打ち込んでいた。スイングが速く打つ瞬間にコースを変えているので、アタックコースが読みづらく相手レシーバーも対応しにくかったと思う。また、強打のみならずしっかりと相手のいないところにフェイントを落とすなど実に見事だった。打ちきれないラストボールをアンダーで返す場合も、ネット越しギリギリに絶妙に落として決めるなどクレバーな場面もあった。チームの攻撃の要として精神的支柱として頑張ってくれた。
中村さんが後衛に回っても、センター対角の松井さんとレフトの岡谷さんの1年生コンビがしっかりと攻撃の勢いをキープする。また、ライトからは秋岡さんがしっかりとクロスにストレートに攻撃できることも大きい。攻撃の幅を広げることで相手センターブロッカーを振りまわすことができ、ブロックにスキができやすい。ローテーションの中で攻撃力が途切れないというのが良い。たえず攻撃でプレッシャーを掛けながら相手のミスを誘うことができていた。
センター対角の1年生の松井さんはダイナミックなフォームからしっかりと腕を振って力強く打てていたと思う。きれいなアタックフォームで打点も高く、しっかりとコースも打ち分けていた。レフトからも打ててブロックも良い。今後の活躍も大変楽しみだ。
レフトからの福田キャプテンのアタックにもパワーと安定性を増してきた。2段の難しいトスにも対応できていた。
初戦を取った後、山中先生とお話したが目的はあくまで昇格なので最後まで油断せず集中して戦ってほしいとのことだった。選手にもしっかりとその思いは伝わっていて実にクールな試合運びだったと思う。
2戦目の大阪国際大和田はオーブン主体でオーソドックスなチーム。オープンとオープン対角の2人のアタッカーのチーム。エースはサーブも良くオールラウンドプレーヤー。ただしレフトからの攻撃は対角からストレート方向が中心でクロスへの厳しいアタックはなかった。
3戦目の貝塚南は2枚アタッカーで、エースアタッカーはセンターからとバックアタックも打ってきた。ブロッカーは長身だったが、厳しいブロックはなかった。
北野戦の時と比べると、天王寺のアタッカーのパワーアップを感じた。
また攻撃の原動力となっているのはやはりサーブだ。
中村さんのジャンプアタックサーブが安定して決まっていた。アタックの良さにも繋がっていたと思う。1年生の岡谷さんのサーブもすごかった。大阪国際大和田戦では、5連続サービスポイントを取るなどスタートダッシュに貢献してくれた。
サーブで相手のレシーブを乱して、チャンスボールを貰い終始天王寺が主導権を握って攻撃するという良い流れを作れていた。
今日は、速攻は使わなかったが、公式練習ではAクイックも練習していた。余裕のある試合運びをしていたので、試してみても良かったと思う。正確なパスがセッターに入った時にしか使えないと考えているから実戦で使えないのであり、普段から多少セッターへのパスが乱れても離れた位置から押し込む様に上げて、フェイントでも良いのでアタッカーの方が合わせに行くような練習をするべき。
天王寺はセンターエースなのでアタックレシーブで高いパスがセッターに入ってもセッターとしてはセンターに短く低いトスを出せば良いのでトスの精度や安定性にも繋がっていると思う。ただし、セッターにはもっとジャンプトスの練習もやってほしい。今日の試合でもネット際に上がったレシーブボールをセッターがトスできずに相手にチャンスボールを返球してしまうというケースもあったし、ジャンプトスの流れからフェイントなどの攻撃にも繋いでいける。セッターも前衛の時は攻撃者の一人という意識をもってほしい。
加藤コーチと課題について話をしたがアタックで前に落とされるレシーブが弱いとのこと。強打で前に落とされるボールは仕方ないとしても、軽打やフェイントが拾えないというケースが幾度か見受けられた。
大阪国際大和田戦ではセッターの白木さん、リベロの酒田さんのスーパーレシーブもあったが、先日の北野戦ではアタックボールを繋げなくてリズムに乗れなかった。
アタッカーが打たれてから前に出るのでは1歩遅れるので、打たれるのと同時に前に出て動きの中で対応するべきだと思う。ポジショニングの問題もあるが、意識は絶えず前に落とされるボールに置いて、問題はいかにして胸より高い位置に打たれるボールに対応できるかどうかだと思う。
何よりも繋いでアタッカーに上げれば何とかしてくれるという信頼感が「あきらめずに繋ぐ」という意識にも自ずと繋がってくる。
他にもまだ課題はある。ナイストスで絶対に決めなくてはいけないトスをアウトにしてしまったり、アタッカーの助走の引きが不十分のためその場打ちになってしまって打ちきれないケースも多々あった。
いずれも実力は実践の中で磨かれるものだと思うので、これからも練習試合を通して自分達の力をつけていってほしい。また、現在のチームはバレーボール経験者だけでレギュラーを組んでしまっているが、高校から始めた者にも出場機会を与えてやってほしい。
公式練習でアタックを見た感じでは、彼女達も大いに成長していた。
今日の試合では相手のミスに助けられた部分も多いが、12/15の公立高校大会ではさらに強いチームとも当たりタフな試合となるはず。彼女たちのバレーがどこまで通用するかを改めて見させてもらいたい。
多くの保護者の皆様も応援に来て頂きました。
山中先生、向井先生、尾崎先生、加藤コーチお疲れ様でした。