女子の部別を見てきました

船井 慎互(高33期) 

415 女子の部別観戦のため大阪成蹊女子に行ってきました。

 選手個々、チームとしても成長を感じましたが、怪我人が多いこともあり急造チームでなかなか勝ちきることは出来ませんでした。 

<4部トーナメント> 

天王寺 0 vs 2 精華 (22-25/24-26) 

※精華は3部昇格

 精華は2枚のアタッカーがレフト、ライト、センターおよびバック(後衛)から打ってくるという攻撃パターン。また、サーブでもネットすれすれに思い切って打ち込まれ、前衛と後衛の間に決められることも多かった。個々のプレーヤーに成長は感じましたが、トーナメントの初戦で敗退し、3部昇格は叶いませんでした。 

相手ブロックは特に厳しいものではなくシャットアウトされることもなかった。 

 エースの中村さんは、打てるポイントが増えてセンターからもストレート方向のみならずクロス方向へもしっかりと打てていた。多少ネットから離れたトスでもしっかりとねじ込むように打ち込んでくれた。自信をもって打っている感じで非常に成長を感じた。ただしストレート方向に打つ時に体はクロスの方向に向いたまま手だけでコントロールしがちなので、しっかりと体の向きもストレート方向にしていけば強打も打ててもっと決定力も上がるはず。厳しい注文をするなら、ナイストスでエースとしては決めなくてはいけないボールを確実に仕留めてほしい。 

 キャプテンの溝口さんは、アタックのミートポイントは良いが小柄ではあるので高いオープントスでは打ちきれないという感じがある。また、打つコースも甘いのでなかなか決まらない。平行気味の低いトスを練習するとか、ストレートの深いところを狙う打ち方をマスターするべきではないか。相手チームからストレート側の奥コーナーに軽打を打たれて決められていたが参考にしてほしい。 

鶴本さんはアタックのミート自体は上手いがパワー不足のため、決定率が低い。いわゆる手打ちになっているので、もっと体全体のしなりでボールを打つという練習をしてほしい。

打ち込むコースももっとコートコーナー奥を狙う様にすればもっと決まるはず。ただし、非常に強気なプレースタイルが良い。サーブでも彼女が起点になり連続ポイントを取ってくれた。決まらなかったがAクイックにもトライしてくれた。失敗を恐れずに、これからもどんどんやってほしい。  

相手の攻撃も良く拾っていて、ラリーにはなることも多かったが決定打がないために最終的に決められてしまうというパターン。特にライト方向からのアタックに対して、ノーブロックで打たせるケースが多かったのが気になった。明らかに相手トスがネットから離れている場合や、ブロックが追いつかない場合はしかたないとしても、特に相手エースに上がったナイストスをノーブロックの状態でレシーブするというのは困難。たとえ拾えたとしても味方の攻撃につながっていかず結果として相手にチャンスボールを与えてしまうことになり防戦一方になってしまう。ブロックの上から打たれたらどうしようもないが、相手のミスアタックで抑えられるボールもあるはず。もっとブロックに対する意識を高めるべき。

  怪我でリベロの竹本さんが出場できなかったことも精神的なことも含めて影響していたと思う。竹本さんに替わってリベロで入った酒田さんは、アタックレシーブで好プレーを見せてくれたが、サーブレシーブの乱れを突かれて狙われてしまった感もある。周りのプレーヤーがフォローに入ってやるなどの対応も必要だったと思う。 

福田さんは、以前よりは打てるようになってきたとは思うが、まだ押し込み気味のフローターサーブの打ち方でそのまま低い打点で押し込む様にアタックも打ってしまう。上からグリップを効かせてドライブ回転を与えることができず強打できていない。サーブ自体は回転を殺した無回転サーブで良いとは思うが、アタックは切り離してしっかりと叩いてほしい。むしろサーブでも上からドライブ回転を加えてしっかりとミートして打てるようになればアタックにも良い影響を与えるのではないか。また彼女の身長を生かしてセンターで打たせても、ブロックの強化にもなり面白いかもしれない。 

セッターの坪山さんは、レフト、センター、ライトとしっかりと精度の良いトスを上げられていて良かったと思う。ただし、何度かトスフェイントを仕掛ける場面があったが決めることは出来なかった。もっと相手の守備体系を見ながら、ジャンプしながらフェイントをするとか前後の揺さぶりも加えるべきだったと思う。サーブも良い物をもっているが、もっとネットすれすれを狙っていくなど強気に攻めてほしかった。

敗れはしたが、力の差はそれほど感じなかった。確かに相手の方がアタッカーの枚数が多く、どうしても中村さんが裏に回った時の攻撃力が低下してしまうということはある。

ラストボールの返し方もコースも含めまだまだ甘い。強打だけが攻撃ではないはず。相手のアタッカー自体を狙ってネット際に返球してミスを誘うこともできたはず。ラリーが続いて相手の守備体系が整わない内に決めてしまうようなスピード感のあるバレーももっと練習していってほしい。

また、センターアタック、サーブ、レシーブ含め天王寺の強みもたくさんあったはず。

今回も勝つことの難しさを改めて思い知らされた感がある。もっと強い気持ちで戦ってほしかった。互角の相手には決しては技術だけでは勝てない。どちらが勝ちたいという気持ち、集中力がより強いかどうかだと思う。

新入部員も入ってきたし、近畿予選では是非、気持ちで負けない進化した姿をみせてほしい。受験を終えた70期のOGも応援に駆けつけてくれた。

山中先生、向井先生、湊コーチ 応援に駆けつけて下さった保護者の皆様 お疲れ様でした。